金融排除-地銀・信金信組が口を閉ざす不都合な真実-

将来性のある商品や、素晴らしいサービスを行っていても、十分な保証や担保がなければ資金を貸さないという日本型金融排除、今までは金融機関もそれでやってくることができましたが、これからもこの状態では、地域の将来は先ぼそり、結局はその地域を存立基盤とする信用金庫などの地域金融機関もダメになってしまいます。金融排除の実例が書かれており、その事業者の苦境を想像すると、本当に辛い気持ちになりました。これからの地域金融機関には、事業性評価を重視して、少しでも金融排除をなくしてほしいと思いました。

 

信用金庫の力――人をつなぐ

日本全国の「技術の目利き」と「社会の目利き」を持つ信用金庫が、自金庫の発展だけでなく、その存立基盤である地域社会の維持・発展のために努力していることを知ることができました。「金(信用金庫)は銀(銀行)よりすばらしい」という信金マンの誇りを感じるような本でした。ページ数も薄くすぐ読め、価格も約700円と安いので、是非おすすめです。

 

しんきんファミリーにおける事業承継・M-A事例集―信用金庫の地方創生戦略-

昨今、中小企業の後継者不足は大変な課題となっており、それは、後継者不足で廃業してしまい、取引先が減ってしまう信用金庫などの地域金融機関にとっても大きな問題になっています。その解決法として、M&Aを活用した成功事例が大量に記載されている本です。M&Aというと敷居が高いような感じがしますが、わかりやすく書かれており。私のような初心者でも読むことができました。

 

営業推進のための信用金庫の「現場力」

信用金庫の収益力を高め、経営改善につなげる取組みについてわかりやすく書いている良書です。特に、若手や中堅職員の方などの実際に現場に出られている方に読んでいただくと、良いのではないだろうかと感じました。支店から本部まで様々な立場を経験した著者ならではの視点で書かれており、非常にわかりやすかったです。

 

西武信用金庫はお客さまを絶対的に支援する

現在読書中。後ほどアップします。

 

高齢者の資産と生活を守るー信用金庫の挑戦

少子高齢化が進む我が国で、避けて通ることができない高齢者取引について書かれております。品川区内に店舗をもつ5つの信金が連携した「しんきん成年後見サポート」とについて書かれており、悪質な犯罪などから地域の高齢者を守り、豊かな老後生活を送るためのサポートが説明されています。特に、品川区内の5つの信金が連携するというこの取り組みは、非常に素晴らしいと感じました。

 

信用金庫の地域貢献

地域の維持・発展があってこそ、信用金庫などの地域金融機関の発展があると思います。しかしこれまでは金融検査マニュアルなどでの「金融排除」や投資信託などの「非産運用」などで、地域が衰退しているのに地域金融機関が成り立っているという状況がありました。しかし、この本に載っている9つの成功例のようにそれではいけないと言う、地域の新しい力が続々と全国に出現しているようです。読んでいてこっちまで元気になれるような本でした。

 

ホスピタリティ―CS向上をめざす巣鴨信用金庫の挑戦

「金融業」ではなく「金融サービス業」であるという意気込みは本当に素晴らしいと思います。私は一度、この本で紹介されている信用金庫に行ったことがありますが、確かに明るい雰囲気の挨拶で、銀行などとは違う感じがしました。顧客満足度向上を目指す意思が現場まで浸透しているのは非常にすごいことだと思いました。